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日本機械学会第9回マイクロ・ナノ工学シンポジウムへ参加しました。

 

2018年10月30日(火)~11月1日(木)
東京大学との共同研究員として従事している弊社員が、第9回マイクロ・ナノ工学シンポジウムにて発表を行わせていただきました。

URL:http://www.hybrid.iis.u-tokyo.ac.jp/mnm2018/

第9回マイクロ・ナノ工学シンポジウム

内容は東京大学と共同研究した遠隔監視用コンパクト水質計の開発の発表です。
わたしたちの生活において水は飲料・炊事から工業用途まで幅広く使用される存在で、これらは水質の管理が必要不可欠です。
水質の指標として多く使われているのが残留塩素の濃度です。
現在の残留塩素の濃度測定には電気伝導度による塩素濃度計、またはDPD比色法による手分析が用いられておりますが、これらは大型で高価な機材を要したり、人間が現地へ赴き測定をしたりしなければならないなどの問題があり、水質管理が必要な設備において非常にコストのかかる作業です。

これらの改善を目的として、小型で遠隔で制御,監視可能な水質計の開発を行い発表をさせていただきました。

開発概要についてはこちらをご覧ください。
第9回マイクロ・ナノ工学シンポジウムポスター(PDFファイル)

 

今回は実用化に向けた開発の発表のため、他の発表者の方々とは特色の異なることに不安がありましたが、ポスターセッションでは多くの方に発表を聴いていただけました。

その中でいくつか質問をいただきましたので掲載いたします。

Q. 他の試薬でも可能ですか?
A. 可能ですが、試薬によって反応時間が異なるため調整が必要です。

Q. 時間経過による信号の減衰の原因はなんでしょうか?残量がなくなっているのですか?
A. 試薬の劣化(※)により正確な信号値が計測できていません。
  残量低下による加圧不足も考えられますが、まずは試薬の長期保管への対策を進めています。
  ※今回使用した残留塩素のパックテストは、空気・溶液中の酸素と反応して時間経過によって勝手に変色が始まります。

Q. 粉末試薬ならば試薬の劣化を考慮しなくてもよいのではないでしょうか?
A. 試薬の送出や撹拌が困難なため、現在は液状試薬を用いています。

 

お越しいただきました皆様にお礼申し上げます。誠にありがとうございました。
いただいた様々なご意見は今後の開発へとつなげさせていただきます。